(3)娘の1日4回の投薬指示に父は「もういいよ!」と逆ギレ

公開日: 更新日:

 昨年の秋、自宅近所の眼科専門クリニックで「白内障」の手術を受けた富岡孝一さん(仮名/東京・練馬区在=77歳)は、翌日、病院を再訪した。

 手術をした左目の眼帯が外され、看護師から術後に挿入する点眼薬の使い方が説明された。

 孝一さんは2年前に「認知症1」の診断を受けており、看護師の説明についていけない。聞き役はもっぱら付き添った娘の裕子さんだった。

「点眼薬は3種類、1週間分を渡します。抗菌点眼薬は1日4回、抗炎症点眼薬も1日4回、ばい菌を殺すための感染予防点眼薬は1日2回、忘れることなくさしてください」

 こう説明され、大量の点眼薬、「クラビット」「リンデロン」「ブロナック」が手渡しされた。

 父ひとりではとても無理な処方である。術前に院長から言われた「白内障の手術は、認知症にかかる前に行ってほしかった」との言葉が裕子さんの頭の中に蘇る。

 裕子さんは父親を自宅に送る途中で、畳大の大きな模造紙を1枚購入した。1カ月間のカレンダーを作るためだった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意