まつ毛ダニは繁殖すると治療必須…ピンセットで1匹ずつ取り除くことも
日本人の5割の人にいるといわれる「まつ毛ダニ」。前回、まつ毛ダニの症状を紹介しました。もしかして、と思ったら、すぐに眼科に行って診察を受けていただきたいです。
とにかく小さな虫ですから、肉眼では見えず、自分で取り除くのは難しい。いったん繁殖してしまうとやっかいで、「いつの間にかダニが自然といなくなった」ということはほとんどありません。眼科で駆除するのがベストなのです。
眼科ではまず患者さんのまつ毛を数本抜き、それを顕微鏡で観察。ダニの存在が確認されたなら、アイシャンプーの使用を指導し、それを1週間ほど患者さんに継続してもらって様子を見る病院が多いです。
当院では行いませんが、ティーツリーなどのアロマオイルが含まれるせっけんなどを患者さんに使用してもらう眼科もあるようです。ただし、眼科で指定されたものを使用することが大前提。自宅にあるオイルの原液を目に直接塗るというような行為は危険なので絶対にやめてください。
アイシャンプーを使用しても改善が見られない場合は、眼科医がピンセットで一匹一匹ダニを取り除いていく治療を行います。ダニは非常に生命力が強い虫で、頭や胴がちぎれてもまたそこから再生することがあります。ですからちぎってしまわないよう、駆除は慎重な作業となります。