「熱あたり」を防ぐ…体を暑さに慣らすために今からやるべき2つの方法
今から始めるべきなのが、体を徐々に暑さに慣れさせる暑熱順化だ。暑熱順化ができると、ちょっとした体温上昇でも皮膚の血管拡張や発汗が起こり、スムーズに熱を逃がせるようになる。
■暑熱順化ができあがるまで7~14日かかる
「暑熱順化ができあがるには、7日から14日ほどかかります。体内の水分がもともと少ない高齢者、不規則な生活習慣やストレスなどで自律神経が乱れている人、運動習慣がなく筋肉量が少ない人は、より時間がかかる。現代の日本の四季は、過ごしやすい季節は短く、一気に気温が上昇するので、そうなる前、つまり今から始める必要があるのです」
何をすべきか? それは、軽く汗をかく運動や入浴だ。運動といえば定番はウオーキングだが、運動を全くしていない人では家の中の掃除や買い物でも適度な運動となる。買い物では、気持ち速めのスピードで移動できればなおいい。
「汗をかくには、体内に水分がたっぷりないとダメです。運動や入浴前に水分補給をしてください。暑熱順化のための水分補給は、暑くなってから熱中症対策のための水分補給の練習にもなります。というのも、水分は取り慣れていないと、そう飲めるものではないからです。水分を取るときは、多くの量を一気に取っても体内に吸収されないので、コップ1杯くらいずつ取るようにしましょう」