著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

海苔は1枚で30代女性の1日分の栄養素の多くが補える

公開日: 更新日:

 私たちの生活に馴染みの深い海苔は、一年中、市場で見かけるので旬はなさそうに思えますが、ちょうど11~12月ごろに初摘みされます。3月中旬まで収穫されるので、まさに今は最初に摘んだ新海苔が出回る時期なのです。新海苔は香りや風味が豊かであることが特徴です。

 さて、そんな海苔にはなんとなく体に良さそうなイメージが強くありますが、実際どのような健康効果があるのでしょうか。日本人の食事摂取基準に記されている海苔の栄養価は100グラム当たりになっていて現実的ではないため、今回は19センチ×21センチの標準サイズ1枚(3グラム)で考えてみました。

 実はこの大きさ(約6キロカロリー)で、30代女性に推奨されている1日分のビタミンB12(72%)、葉酸(24%)、ビタミンK(18%)、レチノール当量(12%)、食物繊維総量(6%)、ビタミンC(6%)、ビタミンB2(6%)を摂取することができるのです。

 中でも、一番割合の多いビタミンB12は酸素を運ぶ赤血球を作るために必要な栄養素なので貧血予防に、またアミノ酸の合成を助ける働きがあるため、神経細胞を修復してくれることで疲れ目を予防したり、末梢神経が傷つくことで発症する肩こり腰痛の予防にも働くことが報告されています。さらに、睡眠と覚醒のリズムにも大きく関わっているので、体内時計を正常に戻して質のいい睡眠をもたらしてくれます。ビタミンB12が吸収されやすいのは午後早めの時間帯ですから、昼食での摂取がおすすめ! おやつなどに取り入れてもいいでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾