各地でゲリラ豪雨…梅雨前線は九州なのに全国で被害の理由
梅雨シーズンの雨をいっぺんに降らしたようなゲリラ豪雨が、全国各地で相次いでいる。三重・尾鷲では、24時間の雨量が例年の6月1カ月分の410ミリを記録。埼玉のときがわ町や東京の青梅、八王子では6月の観測記録を更新している。梅雨の中休みを挟み、天候は12日にかけて再び大荒れだという。しかし、梅雨前線は沖縄から九州の辺りに停滞している。九州や四国はともかく、全国的に大雨なのはなぜか。気象予報士・森田正光氏が言う。
「日本の南にある低気圧は、東側の移動性高気圧にブロックされ、停滞しています。そこに向かって、南からの湿った風が吹き込み続け、北からの寒気とぶつかったため、豪雨が続いたのです。だから、梅雨前線の影響ではありませんでしたが、あす12日にかけては前線の足が東に延びるため、関東から東海の太平洋沿岸は前線の影響も重なって大雨になりそうです」
■関東や東北内陸で頻発
日本上空の寒気は、グルグル回転している。遠心力で膨らんだ端っこが何度となく通過したエリアは、そのたびにゲリラ豪雨に襲われた。短時間にゲリラ豪雨が何度も発生したのは、そのためだ。しかも、今回のような気圧配置だと、関東や東北の内陸に雷が起こりやすく、ゲリラ雷雨になる。いち早く察知することはできないか?