小春日和に「小春日和」と出合った<参宮橋>

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 カーブして先が見えない坂を上ったり、細い路地を抜けたりして適当に歩いていると、古びた煙突が見えてきた。私は銭湯が好き。小春日和だから、風呂上がりに歩いても風邪をひかないだろう。湯につかってぼんやりくつろぐ自分を想像しながら煙突にたどり着くと……廃虚だった。

 しかし、それは見事な廃虚だった。実は、私は廃虚好きでもあるのだが、枯れた植物がまとわりついている煙突、人が集っていた気配がいまだに残る建物、絶妙!

 後から調べると、廃虚周辺は、童謡「春の小川」のモデルになったといわれる東京都渋谷区・河骨川の暗渠として、暗渠マニアによく知られているようだ。「春の小川」という看板がついた電信柱を見かけたのは、そのためか。「春の小川は、さらさらいくよ~」の川があそこに流れていたとは……。

 しばらく歩くと、今度は岸田劉生の「切通しの坂」。大正3年から数年間、代々木山谷に住んでいた岸田先生は、この辺りを描写した作品を多数残しており、その一点がこの坂を描いた「道路と土手と塀」だとか。

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