トンネルは鼓動が速くなる<奥多摩>

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 線路跡やトンネルを見ると、子供時代と変わらず興奮する。加えて、少しの恐怖。

 旧青梅街道の「むかし道」にあった水根貨物線のトンネルは、当然ながら真っ暗で、先が見えず、オシッコをちびりそうになりながら、通り抜けたら何があるだろうと思うと、さらに鼓動が速くなった。

 ポツンポツンと水がしたたる音。トンネルに入るまでに感じていた、鳥の声と風で木が揺れる音の心地よさから一転、呼吸が苦しくなった。実のところ、“暗闇恐怖症”である。それをなぜ好き好んで歩いているのか、我ながら謎だ。貨物線が現役だった頃、ここを仕事場のひとつとして見ていた作業員たちは、トンネルに恐怖も興奮も感じなかったんだろうか。

 ゆっくり歩いても5分かからず抜けられるトンネルだが、何十分も歩いた感覚だ。通り抜けた先は……秋の草がボウボウの道だった。

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