あなたの奥さんは? 60歳の妻たちが「年金受給額減」ピンチ
中央線沿線のM市に住む会社員のY氏は、今年の正月に60歳になった。雇用延長が決まり、給料は半減したものの、働き続けている。2人の子供は独立。残った住宅ローンは退職金で一括返済。「肩の荷が下りた」と笑う。
厚生年金の「報酬比例部分」は61歳から受給できるため、来年はいよいよ年金世代に突入だ。自分の年金は会社が相談に乗ってくれるので安心しているが、気になっているのが、奥さんのH美さんの年金である。
H美さんは同じ昭和30年生まれで誕生日は3日違いの同級生。結婚39年になる。数年前からパートに出ており、いわゆる“扶養の範囲内”の専業主婦として家庭を守ってきたが――。
年金制度に詳しい社会保険労務士の稲毛由佳氏が言う。
「Yさんの奥さんは専業主婦で60歳ですか。実は女性の場合、今年還暦を迎える世代の年金制度はかなり入り組んでいて複雑。年金について不明な点があったら、知識を付けるより年金事務所などに相談に行った方がいい。『私の年金、大丈夫?』と、一日も早くです」