「地下街」は地上より安全 地震が発生したら落ちついて逃げる

公開日: 更新日:

 東京や大阪など、都市部には広大な地下街が広がる。地下は生活の一部になっているだけに、地下で大地震の直撃を受ける恐れは十分だ。では、どうやって脱出するか。災害危機管理アドバイザー・和田隆昌氏が言う。

「停電やショップのガラス破損などはあるとしても、一般に地下のフロアそのものが倒壊するリスクは、地上よりも少ない。地震発生直後は、多くの人が慌てて地下街から脱出しようとするでしょうが、むしろパニック状態をやり過ごしてから脱出した方が安全です」

 阪神・淡路大震災で、地上の建物は被害が大きく、特に1階に駐車場などの空洞があるビルは多くが倒壊したが、地下鉄は被害が少なかった。3・11でも同様で、耐震化が進んだ東京メトロなどは、軽微なヒビ割れ程度にとどまり、電車もその日のうちに復旧した。

 地下街に密接する左右の地面が横方向の揺れを抑えるため、地下の揺れは、地上の3分の1で済む。だから、一般に地下の方が地上より被害が少ないのだ。

「もし地下街が停電しても、すぐ非常用電源が作動します。非常用電源は1時間程度もつので、その間にパニックの群衆がいない出口から逃げ出すのが無難です」(和田氏)

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾