NYで「レジオネラ症」猛威 エアコンのフル稼働で集団感染
ニューヨークのサウスブロンクス地区で、レジオネラ菌によるとみられる感染症が蔓延し、大きな問題になっています。8月9日現在、100人以上の患者が病院で治療を受け、10人が亡くなっています。
レジオネラ菌は土壌や河川などに生息する「細菌」の一種で、この菌を含む微小な水滴を空気とともに吸い込むことで感染します。人から人へは感染しません。
この菌に感染すると発症するのが、レジオネラ症(在郷軍人症)です。1970年代にフィラデルフィアのホテルで在郷退役軍人会が開かれた際、34人が罹患して死亡したことからこの名が付いたといいます。
重篤な肺炎が症状で、免疫力が弱まっている高齢者などが感染すると、死亡することもあります。
では、なぜ今、集団発生しているのでしょうか? レジオネラ菌は水やお湯が停滞する環境の中で発生しやすく、今回は衛生管理の悪い空調のクーリングタワーでレジオネラ菌が大量発生。菌を含む微小な飛沫が循環する冷気とともにまき散らされ、それを吸い込んで感染したとみられています。