JR事故訴訟 「賠償責任なし」でも救われぬ認知症患者の家族

公開日: 更新日:

 認知症男性の家族に対する賠償責任が争われた裁判で、最高裁判所は1日、JR東海の訴えを退ける判決を言い渡した。男性の死亡事故による振り替え輸送にかかった費用などは、JR東海の持ち出しとなる。

 認知症の老親を持つサラリーマンにとっては、他人事と思えない裁判だった。午後の判決言い渡しが気になって、仕事が手につかなかった人も多かったのではないか。

 認知症やその疑いがあり、徘徊などで行方不明になる高齢者は年間1万人を超える。警察庁によると、2014年には、不明者の429人が死亡していた。今回のケースのように、線路に立ち入り人身事故を起こしたケースも、この10年で130件以上発生している。家族がちょっと目を離したスキにいなくなり、列車を止めてしまうケースは、決して珍しくないのだ。

 家族側代理人の弁護士は、同じように認知症患者を抱える人たちにとって、「判決は救いになった」と強調した。むろん、「責任あり」となっていれば、在宅看護をバンザイせざるを得ない人たちが続出したかもしれない。「画期的な判決」(代理人弁護士)と評するのも分かる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ナゾの男が骨董店で中古ピアノを演奏…話は意外な展開に!

  2. 2

    台紙の上部には見えないのに下部にだけ広がる「斜線」の謎

  3. 3

    米倉涼子は独立から半年 次回作が決まらない「2つの理由」

  4. 4

    抗議殺到!イソジン吉村と大阪モデルの化けの皮が剥がれる

  5. 5

    堀田茜と紫吹淳も離脱…オスカー崩壊の裏に恐怖の社内改革

  6. 6

    11点差の負け試合に野手登板 G原采配「最善策」の違和感

  7. 7

    ドラマで描かれないシーン 古関裕而は無類の愛煙家だった

  8. 8

    巨人の快進撃を支える「神走塁」 地味ながら凄い3人の正体

  9. 9

    先の大戦と酷似 デマと精神論が蔓延するコロナ禍ニッポン

  10. 10

    裕次郎さんの自宅から遺跡が…本人と石原プロ社員の神対応

もっと見る