【鯛の蒸し焼き】シンプルながら海のうま味が凝縮

公開日: 更新日:

まるよし(北海道・函館市)

「焼きは脂が落ちますし、煮るとうま味が煮汁に逃げてしまいます。蒸しはシンプルでもおいしさがギュッと詰まったものになるんですよ」と吉川さん。

 なるほど、ふっくらとした身をかみ締めると口の中に鯛の心地いい香りと甘味が広がる。

 見た目から時間と手間が掛かりそうだが、実はさほどでもない。気をつけてもらいたいポイントは2つだけ。

「フライパンで炒めたときに使った油は捨てずに全部残してください。それをまとわせて蒸すとうま味が増しますので。もうひとつはウロコ。残したままですと鯛のウロコは大きいので食感を損ないますからね。お湯を一瞬かけて冷水に漬けてからだと取りやすくなりますよ」

 ひと手間を惜しまないことでツマミとしてのグレードがグンとアップする。鯛ならアラでも構わない。顔の裏から骨についた身まで、すべてが堪能できる一品だ。多少、行儀を気にせずにむしゃぶりついて、辛口の日本酒で喉を潤せば、至極の時間がやってくる。

《材料》
鯛 1匹(小鯛でも可)
万能ネギ  少々
ブラックペッパー  少々
塩  少々
酒  少々

《レシピ》
(1)鯛をぶつ切りにして、フライパンで両面をサッと炒める。炒めたときの油は捨てない。
(2)酒を振り、塩、コショウをして、ふたをする。
(3)火が通ったら器に盛ってネギを散らす。火が通ったかの確認は目。白くなって身に串を刺して熱さを感じたら出来上がり。

今日の達人 吉川輝彦さん

▽よしかわ・てるひこ
 函館市に近い森町の出身。高校卒業後、「自分を試してみたい」と単身札幌へ。すすきので居酒屋、和食店で10年、函館でも寿司屋、海鮮料理屋で10年料理を学んだ後に、2010年に函館で海鮮料理炭火焼き「まるよし」を開業。店名の由来は人と人との輪を示す“まる”に名前の吉川の“よし”を結びつけたもの。その名の通り、常連客はもとより、いちげんさんでも気軽に入れるアットホームな雰囲気だ。

▼まるよし
 旬の素材を取り入れて素材の良さを最大限に引き出すことを身上としている。名物は「活毛ガニの洗い+茹で甲羅・みそ」。「2匹ほど下ごしらえすると手がボロボロになります」と言うほど丁寧な仕上げで、珍しい毛ガニの刺し身と濃厚なみそを堪能できる。なお、今回のレシピはお家で簡単に作れることを念頭に置かれたもの。店では、だしを取るのに4時間かけるなど、既製品を一切使わず、体に優しい天然物のみを使っている。
北海道函館市松陰町24―18
℡0138・56・1114(日曜定休)

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