【焦がし昆布の海鮮餡かけ】舌と音で楽しむ海の香り

公開日:

中国菜 群青(神戸・北野)

 これには参った、まったく想像がつかない味だった。

「舌だけでなく音でも楽しむつまみです。まぁ見ていてくださいよ」と張さんの得意そうな顔が出た。

 使うのはふつうの昆布でいい。水に1時間ほどつけて戻し、長方形に切り、ざるに入れて水気を切る。水分を拭きとりながら丁寧に小麦粉をまぶす。

 鍋に油を引き、いざ昆布投入――。パリパリパリという大音量。さすがにビビったが、ここは冷静に。昆布を引き上げ、油を切る。さらにもう一度、揚げ直す。「そうすることでパリパリ度が格段に上がる」という。このひと手間が中華なんだよね。

 別のフライパンでタカの爪、野菜や海鮮を炒め、餡と絡ませ、出来上がり?

「いいえ、まだ終わりません」(張さん)

 盛りつけるのは熱々にした「土鍋」なのだ。サラダオイルを大さじ1杯ふりかけ、パリパリに揚げた昆布を盛り付けると、ジュッという音。上から海鮮餡を投入すると、ピチピチという音。これをふたで封印するのだ。

 紹興酒でもいいが港町のシェリー酒で攻めよう。からみつく餡とともに昆布を噛みしめると、海の香りが口いっぱいに広がる。

 《材料》 
・昆布 300グラム
・エビ 2匹
・モンゴウイカ 3片
・ホタテ貝 1個
・餡用の調味料(酒小さじ2分の1、醤油大さじ2、砂糖小さじ1、化学調味料小さじ2分の1、スープ200グラム、酢大さじ1、水溶きかたくり粉適量、ごま油適量)
・タカの爪 適量
・玉ねぎ、シメジなどの野菜

 《レシピ》 
(1)昆布を水で戻し長方形に切り、水切りする。
(2)小麦粉をまぶし、油で揚げ、いったん取り出して油を切る。
(3)エビ、イカ、ホタテ貝をボイルしておく。
(4)②で揚げた昆布を再度パリパリになるまで揚げる。
(5)鍋に油を入れてタカの爪を炒めて、野菜とボイルした海鮮を入れて、餡用の調味料を入れる。
(6)土鍋に油を少しかけてから盛る。

今日の達人 張瑞隆さん

▽ちょう・ずいりゅう
 この道53年。神戸の食通が通った中華料理店・東明閣に40年間勤め、グランメゾン東天閣では料理顧問を3年務めた。阪神・淡路大震災後、神戸の老舗店・三宮一貫楼へ。フカヒレ料理を得意中の得意とし、神戸中華界の宝と呼ばれる。2016年から、ヌーベルシノワが売りの「群青」で腕を振るう。

▼「中国菜 群青」
 中華料理とワインのマリアージュを、と2016年1月にオープン。三宮一貫楼の系列店。天井の高さ4メートル、砂紋を思わせる土壁の室内は、深海のイメージだ。
神戸市中央区山本通1―7―9ブーミン北野B1
℡078・241・3878(日曜休)

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