山崎元さん<2>金融業界の汚い手法に憤慨し匿名で原稿を

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 投資信託の運用会社に転職した1985年ごろ、日本経済はバブルに向かって突き進み始めていた。プラザ合意による円高不況と、その後の低金利政策でカネ余り状態が生まれ、投機的な動きが目立つようになっていったころだ。

「それだけに金融は面白い職種でした。株取引とか、資産形成とかに関わる仕事は、カネが集まる花形の職業と受け止められていたんです。時流に乗った転職ではありましたね」

 2年後に大手生命保険会社に転職、立ち上がったばかりの変額保険の部署に配属された。ところが、「保険会社の本体の勘定から変額保険に利益を付け替えて、パフォーマンスを高く見せていることが分かったんです。それで1年2カ月で転職し、外資系の投資会社に移りました。20代で4社目です。そのころになると、『最初は三菱商事か……。事情は分からないけど、これが最後になるといいね』と同情されるようになりました。当時の転職は“落ちる”“悪くなる”というイメージがありましたからね」。

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