1台平均7.8万円 猛暑でエアコン“爆売れ”の反動不況到来か
今夏は猛暑でエアコンが飛ぶように売れた。日本電機工業会(JEMA)によると、7月のルームエアコンの国内出荷台数は176万3000台(前年同月比10.9%増)となり、単月で過去最高を記録した。出荷額は1380億円(同12.2%増)だった。
「この数字は、家庭用のエアコンです。学校に設置されるような業務用は含まれていません」(JEMA担当者)
現在、猛暑対策に腰を上げた自治体が補正予算を組み、学校などへのエアコンの設置が進められている。また、5人が死亡した岐阜の病院のエアコン故障を見れば、全国の病院も買い替えに動くだろう。エアコン自体は業務用を中心に好調が続くと思われる。心配なのは家計である。
7月の176万台はあくまで家庭用。つまり、家計からの出費である。7月の出荷額を台数で割った7.8万円がエアコンの平均購入価格ということになる。賃金が上がらない中、あまりの猛暑に、苦しい家計から、8万円近くの“大きな出費”を余儀なくされたわけだ。