ミネラル豊富な北海道「みついし牛」は浦河町での一貫生産
北海道は、ジンギスカンや豚丼など、牛肉以外の肉が充実しています。そのためか、牛肉の生産についてはあまり聞かないといわれます……。いえいえ、そんなことはありません。北海道にもあまたの牛肉ブランドは存在するのです。私は毎年、初夏の頃、北海道の静内周辺を訪問し、3つの楽しみを満喫しております。1つ目は、日高昆布を豊富に食べている日高の春ウニ(エゾバフンウニ)、2つ目がサラブレッド見学、3つ目がみついし牛を食することなのです。
みついし牛の産地は北海道の海沿いの町で、日刊ゲンダイ読者にもおなじみ、競馬のサラブレッドの生産地でも有名な浦河町、えりも町、新冠町です。みついし農業協同組合のホームページによれば、本格的に肉牛生産に取り組み始めたのは1988(昭和63)年のことで、比較的新しい牛肉生産地になります。優秀な繁殖雌牛をそろえるため、町営の和牛センターが受け入れ施設となって島根県経済連より毎年50頭ずつを導入し、各農家に供給しました。現在の総頭数は1340頭あまりだそうです。東京食肉市場へ出荷されるまで、浦河で生まれ育てられます。立場は違いますが、競走馬と同じですね。