三枝成彰
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三枝成彰作曲家

1942年、兵庫県生まれ。東京芸大大学院修了。代表作にオペラ「忠臣蔵」「狂おしき真夏の一日」、NHK大河ドラマ「太平記」「花の乱」、映画「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」「優駿ORACIÓN」など。2017年、旭日小綬章受章。

“酔う”が美徳の日本でメッセージを込めた音楽は生まれない

公開日: 更新日:

 今年も都内の桜の名所は、大勢の花見客でごった返していた。この「お花見」という風習、外国人には理解し難いそうだ。美しさを鑑賞するのはともかく、その下に座り込んで酒を飲み騒ぐ姿は、とても不思議に映るみたいだね。

 昔から日本人は「酔う」を美徳としていた。美や快楽に身を委ねることを是とし、花に酔い、酒に酔い、歌に酔う……。五感を通じて得られる官能に溺れ、時に羽目を外す。人に迷惑を掛けない限り、大目に見られてきた。

 そこが西洋との違いだ。イエズス会の宣教師ルイス・フロイスも「ヨーロッパ文化と日本文化」(岩波文庫)で、〈われわれの間では酒を飲んで前後不覚に陥ることは大きな恥辱であり、不名誉である。日本ではそれを誇りとして語り、「殿 Tono はいかがなされた。」と尋ねると、「酔払ったのだ。」と答える〉(岡田章雄訳注)と書いた。フロイスは織田信長や豊臣秀吉にもじかに会った人物。日本人は当時も今も大して変わっていないんだね。

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