近藤サトさん<3>情報伝達のスピード 人の考える機会を奪う

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 1995年1月17日の早朝、局内の報道フロアに「兵庫県で大地震があった」と一報が届いた。

 阪神・淡路大震災である。東京にいる近藤さんたちに届いたのはヘリからの情報だけで、神戸市長田区に火災が広がっている映像を見ることしかできなかったと振り返る。

「当時は情報の速度が遅かったから、現場に到着するまでのタイムラグの間に何が起きているのか、移動中に知る手段はほとんどありません。ただその間に、現場は大丈夫だろうかとか、ジャーナリストとして何を伝えようとか、気持ちの高まりを感じられました。いまは世界中のどこで何が起きても情報入手が早いから、現場や当事者に対する感情よりも、情報処理をしていくことに必死で作業的になっている気がします。マスコミである前に、人として相手を思う機会がなくなっているように感じます。もっとも、報道局のクルーも当時、火災が広がっていく現場に立ちつくし、助けを求めている人たちをただ見ているだけで……。全国に現状を伝えられても、被災者に手を差し伸べられず、もどかしかったです」

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