下重暁子さん<4>鰻屋からの中継アクシデントが転機になる

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 取材者と被害者の立場を経験した伊勢湾台風では、悲惨な現場に立ち会ったことで、“取材する面白さ”を感じたのだから皮肉なものだ。

「アナウンサーの仕事は、正直に言って面白くなかったのですが、半年間の取材中、初めて自分の目が輝いていると感じました。高潮による巨木の被害で両親を失った5歳くらいの男の子に話を聞いた時、『押し入れに水が入ってきてね、金魚が浮いていたよ』と答えたのは今も耳に残っています。名古屋の有名姉妹、きんさん、ぎんさんもいつも伊勢湾台風のことは話していました。それだけ、大きな出来事だったのです」

 入局2年目は「60年安保」の時代だ。この年の6月15日にはNHK労組からの指令で、荒田寮のメンバーとデモに参加したという。

「デモが終わり寮に帰ってニュースを見ると、東大生の樺美智子さんが国会前で亡くなったことが報じられていました。早大時代はノンポリだったんです。でも、報道に携わるようになってから、社会の矛盾を感じ始めました」

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