下重暁子さん<5>物書き一本でいく…今はまだスタート地点

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 東京放送局時代、NHKラジオ「夢のハーモニー」を担当していた。夜11時すぎに音楽にのせて詩や物語を読む番組。文章は有名な詩人などに依頼していたが、ある時から予算の削減のために下重さんにチャンスが巡ってきた。

 その後しばらくして、「誰が書いているんですか。面白いから本にしませんか」と大和書房の若い男性編集者から声が掛かった。

「学生時代から活字の世界に入ることが夢だったので、うれしかったです。その縁で1967年にデビュー作の詩文集『もうひとりのあなたに』を出しました。帯を書いてくれたのはライターの“のぶひろし”さん。きっかけとなったラジオ番組のディレクターと仲が良かったからで、今の五木寛之さんです。『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞を取ったばかりで多忙でしたが、喫茶店で書いてくれました。その後も数冊書いてくれた。長い付き合いをしています」

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