菊池康平さん<5>1試合も出場できず休職期間が終わり帰国
ボリビアでプロ選手として練習している間も、パソナの先輩やクライアントの方々は僕のブログにコメントをしてくれるなど、応援をしてくれていました。ときには、日本の清潔なオフィスに戻りたいと思うこともありましたね。
外国人選手ということで、服を隠されるなどのいじめにも遭いましたし。でも、いじめに遭っても「今自分は戦いの世界にいるんだ」という実感ができて、うれしかったです。いじめられるということは、気にされているということですから。練習は毎日本気のぶつかり合いで、充実感がありました。
でも、会社と約束した休職期間は1年です。その期日が次第に迫ってきた頃にも、いろいろ移籍手続き上のトラブルもあって、僕は試合に出ることができていませんでした。プロ契約はできたものの、「プロとして試合に出て大勢の前でプレーする」という夢はかなえられていなかったんです。
それでもやっぱり、会社にはわがままを言って休ませてもらっているので、区切りは必要だと思って帰国することになりました。
2009年に復職すると、今度は会社が他の企業から請け負うプロジェクトに出向社員として参加するという仕事をやりました。