般若心経は現代の応援歌? 仏を求めるアラサー女性の心理
「三十にして立つ」──。かの孔子の言葉だが、それをなぞるかのように「自立」を求める女性が増えたのは一体いつからだろうか。20代がそろそろ終わりを迎える頃、女友達と集まっても圧倒的に現実的な話題がテーマとなってくる。
結婚や出産を現実的に考えるのはもちろんだが、仕事をするならするで人生設計、保険のこと、親の介護と正面から向き合うことになるのが、いわゆる「アラサー」だろう。
そんな中、そんなアラサー世代に属する女性たちが「仏教」や「仏像」、さらには「仏道に生きるお坊さん」などに興味を持ち始めている。
約10年前、森ガール、山ガールと並び仏像ガールという言葉も生まれたが、それはあくまで「仏像だけ」が好きな女性を指したものだった。
しかし今、アラサー女性はその枠を超えて、もっと本質的なものを求めて「仏」に興味を持ち始めている。
■意外と間口の広い今の仏教
御朱印集めをきっかけにお寺に行くようになり、宗派の違いに興味を持ち始めたケースや、仏像の作風の違いから興味を持ち始めたケース、お経に興味を持ち始めたケース、はたまたお坊さんという存在に興味を持ったケースなど、「仏」の間口は意外と広い。