カレーとも相性抜群 「季節ならでは」を味わう夏酒の魅力
今の季節、酒屋などに行くと目にするのが「夏の生酒」や「夏酒」といったポップがついた日本酒。日本名門酒会の田村哲夫氏によれば、「夏に飲むイメージがなかった日本酒を、夏にも飲んでもらおうと、1990年から『夏の生酒』というキーワードを打ち出すようになりました。その後、2007年ごろには『夏酒』という言葉も出てきました」。
日本名門酒会では「夏の生酒」という言葉通り、生酒にこだわっている。日本酒は通常、熟成を進ませる酵素の働きを停止するため「火入れ(加熱・低温殺菌)」を行うが、生酒は火入れを行わないデリケートな日本酒。「爽やかな風味、みずみずしさ、なめらかな味わいが特徴」(田村氏)とのこと。
一方、一般的に「夏酒」といっている場合は、生酒以外も含む。日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会の長田卓氏は、夏酒の共通点として「青色、水色、緑色、透明など夏にふさわしいカラーのボトルが使用されている」「夏向けにデザインされたラベルを用いている」「スッキリとした軽快な味わいやきれいな酸味を持つ」などを挙げる。