朽ちる「カスピ海の怪物」が話題に…ソ連軍機の悲しい結末
まるで座礁した幽霊船のような巨大な飛行機。カスピ海に面したロシアの地方都市デルベントの海岸での光景だ。旧ソ連海軍の1機の巨大輸送機の運命が話題になっている。
米ニュースサイト「オディッティ・セントラル」(10月16日付)などによると、地元紙などの報道で注目を集めているのは、「MD-160」という旧ソ連海軍の超大型輸送機。西側では「カスピ海の怪物」という異名で知られていた
機体の長さ73・8メートル、翼幅が44メートルと主翼が著しく短いのが特徴で、レーダーの捕捉を避けるため、地面効果を利用し高度約3メートルという超低空を飛行する「エクラノプラン(地面効果翼機 )」だ。
1980年代に活躍し、1990年代後半に退役。その後、近くの海軍基地の飛行場に放置され、風雨で老朽化していた。そのMD-160を観光誘致の目玉にできないか、と考えたのがデルベント当局。7月31日に海岸まで牽引され、異名の通り「カスピ海の怪物」となった。8月に一般公開されたが……これが、ほとんど反響がないという。