著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

古くから親しまれるチキンスープの治療効果…4つの研究を分析

公開日: 更新日:

 家庭料理としてのスープは、体を温めるだけでなく、適度な水分と豊富な栄養素を補給できる優れた料理です。スープはまた、風邪などの感染症に対する家庭(民間)療法のひとつとして、世界中で食されてきました。欧米では鶏肉と野菜を用いたチキンスープが「おばあちゃんの薬」として重宝され、アジア諸国では生薬を配合したさまざまな薬膳スープが知られています。

 そのような中、「おばあちゃんの言い伝えは正しかったのか? スープは薬になる」と題された研究論文が、栄養学の専門誌に2025年7月7日付で掲載されました。

 この研究では、過去に報告されている研究データを網羅的に収集し、各研究の結果に対して定性的な評価を行っています。具体的には、24年2月6日までに報告されたウイルス性の上気道(喉から鼻)感染症に対するスープの効果を検討した研究論文が収集されました。なお、ぜんそくなどの慢性的な呼吸器疾患については分析の対象外となっています。

 最終的に4つの研究が分析対象(被験者の総数は342人)となりました。これらの研究で用いられたスープは、野菜を豊富に含んだチキンスープで、このうち1件の研究では中国の伝統的な生薬も配合されていました。

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