鳥海山ろく線の「ハロウィン列車」は大人も子供も楽しめる
元々、関西の風習であった恵方巻が東京で広まるのと、西洋のハロウィンが日本で認知されるのと、どちらが早かったのだろう。
まだそれほどでない頃、不意に「トリック・オア・トリート」と声をかけられ、「ト…トウカイテイオー」と呟き急場を凌いだことがあるが……。
ただ、今年は印象深いハロウィンの催しと出会えた。先日、東北を巡った時のこと。
10月17日、羽後本荘10時43分発の鳥海山ろく線列車に乗り込んだ。これが遊具スペースを備えた「おもちゃ列車」であるのは承知していたが、2両編成の後ろも例のカボチャが飾られており、さらに平素は秋田おばこ姿のアテンダントさんまでが悪魔装束で現れる。
月末までハロウィン列車となり、仮装したお子様にはキャンディーもくれるらしい。
子供は喜ぶだろうけど、じきに飽きてしまうのではないかと案じていたら、途中で見える木造校舎が「おもちゃ美術館」になっており、鮎川駅から送迎バスも出ていた。
やや疎外された感のあった大人たちにも、小雨模様で鳥海山が隠れていたら天気のよい日の写真を披露してくれる等、配慮は行き届いている。終点矢島駅ではホームカフェでコーヒーや菓子も買えるし、看板マダムまつ子さんのお見送りもあるしで、至れり尽くせりの片道40分であった。
なお、由利高原鉄道では目下、由利本荘市内22店舗でサービスが受けられる特典付一日券「楽楽遊遊乗車券」を土・日・休日なら片道運賃(610円)より安い550円で売っている。県と市の補助金がなくなり次第終了らしいので、お目当ての方はアテンダントブログ等も参照の上、お出かけください。