藤田崇義
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藤田崇義

1974年、京都市出身。中1で“乗り鉄”に開眼し日本中の鉄道を乗り歩く。高2のとき当時の“JR全線完乗”を達成。以後、海外の鉄道へ関心を移す。現在、国内鉄道全線完乗に挑戦中。

全鉄道乗り放題“旅名人の九州満喫きっぷ”で訪ねる地方鉄道

公開日: 更新日:

 この夏、JR九州に新幹線・特急含め乗り放題、土・休の2日間で1万円という「みんなの九州きっぷ」が発売された。元々、9月までとの触れ込みで、それに併せて予定を組んだら、出発間際になって12月までに改められた。

 それなら今回は常設の「旅名人の九州満喫きっぷ」で未乗路線に乗ろうと方針を転換する。「みんなの九州」の前には霞むが、これだって1日×3回の1万1000円でJRに加え私鉄、第三セクターにまで乗れるお値打ち品である。会員限定の「みんなの九州」とは異なり、「旅名人」は窓口で分け隔てなく買えるのも嬉しい。

 9月22日、熊本駅から送迎バスで熊本港へ向かう。9時55分発の九商フェリーから宇土半島を眺め1時間で島原外港着、歩いてすぐの島原港駅には11時3分発の黄色いレールバスが待っている。左手の普賢岳が後ろに去ると、今度は右手に有明海と、その彼方に筑後の山々を見る。

 海のそばの大三東駅では島原鉄道へのメッセージを書いた黄色いハンカチが風に揺れており、地域の鉄道への想いが伝わってきて、ホロリとさせられた。

 地域の人々の鉄道へかける想いは、松浦鉄道も負けてはいない。

 諫早で大村線に乗り換え、さらに佐世保から14時23分発伊万里行に乗車、日本屈指かと思える入江の景色を眺めつつ、たびら平戸口を過ぎた辺りで、多くの駅で子供らしいイラストが飾られているのに気づく。どうやら、いずれも地元の児童生徒が寄せた作品らしかった。

 待合室の壁をキャンバスに提供する懐も大したものだし、これを描いた子供達の心が鉄道から簡単に離れることもあるまい。こんな光景に接せられるのも、地元に根づいた地方鉄道で旅する醍醐味であろう。

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