子が縁切りを決意する親の地雷…貴乃花の息子が“絶縁”宣言

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 今年になって、有名人2世の息子たちの告白が話題になった。貴乃花光司氏(48)とフリーアナウンサーの河野景子さん(56)の長男・花田優一氏(25)、立憲民主党蓮舫代表代行(53)の長男・村田琳氏(23)が親との間に“溝”があることを世間に暴露した。一般家庭でも、仲が良いと思っていた我が子が、成人後に絶縁を申し出るケースは珍しくないという。

 ◇  ◇  ◇

 靴職人兼タレントの優一氏が「週刊女性」で、父親である貴乃花氏の飲酒による暴言や母親へのモラハラを暴露し、絶縁を宣言した。

 よほど腹に据えかねているのか、貴乃花氏への罵詈雑言のオンパレード。優一氏が靴作りの勉強のためにイタリア留学していた7年ほど前から、貴乃花氏は毎晩ワインをボトルで3~4本を空けるみたいな飲み方をし、酔いに任せて母親に強く当たりだしたのだという。

〈15年の春ごろでしたが、イタリアにいる僕に妹から電話がかかってきたんです。泣きながら“もう無理だよ”“パパのママへの態度がひどすぎて”と〉

 当時、小学生と中学生だった妹たちが泣きついてきたため、優一氏は同年秋には両親を仲裁するために帰国。修業後のイタリアでの生活を諦めざるを得なかったと話す。

 だが、貴乃花氏のアルコールへの依存と母親への態度は改善されない。

〈母は普段どおり食事やお酒を給仕しているだけ。どう考えても普通のモラルとしてありえません〉

 見かねた優一氏が一時的に母と妹たちをかくまったところ、貴乃花氏に暴力を振るわれたという。貴乃花氏は優一氏の髪をつかんんだまま引きずったというのだ。

 その後も、酔っぱらった貴乃花氏から嫌がらせのように電話がかかり、「おまえが俺の家族を奪った」と意味不明の暴言を吐かれ、週刊誌には「離婚は優一のせい」とまで訴えられたという。

イベントで「息子は勘当」と突き放されプッツン

 その一方で、当時の貴乃花氏は弟子の傷害事件に抗議するため、日本相撲協会と全面戦争に突入していた。世間からは“悪”に立ち向かう聖人君子として持ち上げられていたころだ。母親と妹たちを守るために生きていた優一氏にとっては、世間の評価との乖離も納得できなかっただろう。

 イベントに登壇した貴乃花氏が平然と「息子は完全に勘当しております」と突き放したことでさすがにプッツン。今回の絶縁宣言となった。

 家庭問題を取材するジャーナリストの石川結貴氏が言う。

「親が地位のある立場や成功しているほど子どものコンプレックスも大きくなります。職人としての成功や親子のことも自分なりに一生懸命取り組んできたことでしょう。それを認めてもらえるどころか、“勘当”を言い渡されました。プライドも傷つきますし、許せないという感情も高まったと考えます」

 独協医大の永井伸一名誉教授が3000人の親を調査し、〈無気力症候群になる学生には父親が高学歴者だったり、成功者であるというケースが非常に多い〉と発表している。優秀な親は、子どもを褒められず、子は自主性を持てなかったり、劣等感の塊のようになってしまうことも少なくない。

 優一氏は、母親と妹たちを守りたい一心で、父親と対峙し絶縁宣言に至ったのだろう。息子にとって、母親への邪険な態度は地雷になり得る。

蓮舫議員は「私の子育ては完璧」と自慢

 一方の蓮舫議員の息子でアイドル活動をしている村田琳氏は、ユーチューブで「政治家の方は、なんで揚げ足取り大会をやっているのか」と菅政権を糾弾する野党を批判。その矛先には母親もいるようで「今年行われる選挙のことで頭がいっぱいなんだなーと思いました」と皮肉っている。

 蓮舫議員は「私の子育ては完璧」と自慢していたというが、このザマだ。

 SNSで息子とのツーショット写真を登場させているし、過去にはバラエティー番組で、週1で息子の家に行って掃除や洗濯をしていることや銀行口座も管理していると明かしている。番組では村田氏が「母親が子離れできずに、超心配性」と話していた。

「本人は親に利用されていると受け取っているのですね。とくに蓮舫さんのようなキャリアウーマンで弁が立つタイプの母親には、子どもは本音は言えません」(石川結貴氏)

 別のユーチューブ動画では、これまでの取材はすべて母親のことを聞かれるので嫌だと話している。親があれこれコントロールしても、むしろ子の反発を生むだけだ。

 米医学サイト「Psych Central」に精神分析医シェイン・ウルフ氏は〈子どもにとって最悪な親とは、自分が素晴らしい親だと信じて疑わない自己陶酔型の親です〉とし、そういう親は社会的に成功しているため他人の意見を取り入れないと紹介している。“完璧な子育て”をしてきた蓮舫議員にも当てはまるのではないか。

子どもの誤解に対して即座否定はNG

 2人の息子たちのように、親とのわだかまりがある20代から30代が突然、絶縁宣言したり、親と距離を取ったり、最悪の場合、連絡しても電話に出なくなることがあるという。若さゆえの勢いがあり、かつ自分の経済的基盤ができてきたタイミングだからだ。先の2人の例を見ると、「母親をないがしろにする」「世間体ばかりを気にする」親は確実に地雷になる。子どもとの関係を改善したい親はどうすべきか。

「たとえ、子どもが誤解した事実を語っていたとしても、即座に否定はしないことです。しっかり話を聞いて、まずは“そう言わせてしまった”ことを反省しなければなりません。『そんなことはない』と否定してしまえば、子どもからすれば一人前の大人として対話もできず、“見下された”と受け取ります。いったん落ち着いて、時間を置いて、次に会ったときには、子どもの成果に納得がいかなくても、上から目線で苦言を呈したり、突き放す言動はしない。貴乃花のケースでは、『頑張ったな』とか『希望の仕事に就けてよかった』などと認めてあげることで子どもは救われます」(石川結貴氏)

 ここで親子の縁が修復できなければ、一生絶縁になるかもしれない。孫の顔も見られないし、介護も見放されてしまう。

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