神戸は新規感染の半数 「第4波」は強感染力の変異株が主流

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 緊急事態宣言の解除どころじゃなくなってきた。新型コロナの変異株感染がみるみる拡大していることが兵庫県神戸市の独自調査で分かった。第3波が落ち着いたとしても、間髪入れずに変異株が主流の第4波に見舞われる恐れが出てきた。

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 ◇  ◇  ◇

 神戸市は1月1日以降の感染者の4割にあたる1034人分の検体を調査。2月18日までに36人から変異株が検出された。

 初めて変異株が見つかったのは1月29日だが、その後の増え方がすごい。検体のうち、変異株と判定された割合は、4.6%(1月29日~2月4日)、10.5%(5~11日)、15.2%(12~18日)と猛烈な勢いで増えている。直近はこんなものじゃない。

「2月19日以降の結果はまだ出ていません。全体の感染者数が減る中、変異株の濃厚接触者の検査が多いこともあり、直近1週間の変異株の割合は5割程度とみています」(健康企画課)

 感染の半数が変異株とは衝撃だ。西村経済再生相はきのう(2日)の会見で「特に神戸で変異株の割合が高いと報告を受けている」と、神戸市だけで特別に流行しているような言いぶりだったが、ミスリードだ。神戸市で変異株が顕著なのは、変異株の調査を徹底している点が大きい。

東京の14人は氷山の一角

 厚労省は全国の地方衛生研究所に対し、新規感染者の5~10%の変異株の簡易検査(PCR検査)を実施するよう要請している。地衛研は、簡易検査で見つかった変異株の疑いがある検体を国立感染症研究所に送り、ゲノム解析で変異株かどうかを確定させる。結果が分かるまでに、どうしても1~2週間かかってしまう。

 神戸市では簡易検査だけでなく、ゲノム解析も自前で行っている。要する時間も処理数もケタ違いだ。神戸市の地衛研である市環境保健研究所の担当者が言う。

「最近は新規感染者の6割程度で変異株の調査を行っています。スクリーニングの簡易検査は数時間で済み、ゲノム解析で結果が出るまで2日です。解析データを感染研に送り、変異株を最終確定してもらっていますが、日常的な変異株の調査は価値があると思います」(感染症部)

 人口150万人の神戸市の変異株感染者36人に対し、1400万人の東京は14人。どう考えても少なすぎる。西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)が言う。

「神戸だけ変異株感染者の割合が増え、東京など他のエリアはそうでないとは考えにくい。神戸のようにマトモな調査をしていないため、全国的に顕在化していない可能性が高い。他の自治体でも変異株の拡大は神戸と同程度起きていると想定し、警戒すべきです。変異株の市中感染は拡大しつつあり、4月以降、変異株が主流の大きな波になるかもしれません」

 コロナ分科会の尾身茂会長は2月26日の会見で「感染力が強い可能性のある変異ウイルスが、ほぼ間違いなく従来のウイルスから置き換わるプロセスが始まっている」と警戒していた。

 第3波がこのまま落ち着いたとしても、変異株が主流の次なる第4波は秒読み段階にあるということだ。

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