五輪開催「感染1日100人以下に」都医師会長が返上アシスト
東京五輪の安全な開催基準は「都内の新規感染者数を100人以下にする」――。東京都医師会の尾崎治夫会長が厳しい目標に言及し始めた。
尾崎氏が「100人以下」を打ち出したのは11日の定例会見。開催中の海外メディア、スポンサーゲストらの感染対策について「今のところ、まったく情報がない」と問題視し、「オリンピック関係者だけ、しっかり対策を練れば大丈夫だという政府関係者は間違っている」と批判した。
13日も朝日新聞デジタルで、日に日に強まる五輪中止の世論に「それくらい(=100人以下)まで下がれば五輪開催に安心感が持てる」と訴えたが、高いハードルだ。13日の都内の新規感染者は1010人。100人以下は昨年11月2日(87人)までさかのぼる必要がある。
その上、この日は比較的公表数の少ない月曜で、その後は半年以上も未達成。1週平均だと、昨年6月29日~7月4日の週(95.85人)以来、一度も100人を切っていないのだ。改めて収束なき感染拡大を痛感させられる。
はたして7月23日の五輪開幕までに100人以下に抑えられるのか。尾崎会長は前出の朝日で「今の段階で中止を求めるのも無責任」と前置きしつつ、「緊急事態宣言を6月末まで延長して人流を抑えれば、不可能ではない」と答えた。しかし、今の都民には想像できない数字だ。11日の会見に参加したジャーナリストの横田一氏は言う。