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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

18人が東大現役合格 都立中高一貫校「小石川中教」のすごさ

公開日: 更新日:

「あまり話題になっていませんが、2021年の大学受験戦線でもっとも目覚ましい成果を上げたのは都立の中高一貫校『小石川中等教育学校』ではないでしょうか」

 感嘆したように話すのは大手予備校の幹部。小石川の東大合格者数は18人。全国35位にすぎないが、何が凄いかといえば、18人全員が現役合格なのだ。小石川より上位の学校で、合格者全員が現役というケースはなかった。

 さらには、京大には5人合格。やはり、全員が現役。一橋大は11人合格中10人、東工大は12人合格中11人が現役だ。21年の卒業生数は155人。3・5人に1人がトップクラスの国立大4校に現役で入ったことになる。

「特に驚きはない」と話すのは、1960年代に同校の前身の都立小石川高校に在学していた70代OB。

「僕は違うけれど、当時の小石川は東大に行くのがゴロゴロいた。絶対王者の日比谷にはかなわなかったものの、東大合格者数トップ10の常連だったのです」

 60年代半ばまで、大学受験戦線は日比谷、西、小石川、新宿、戸山、両国といった都立高が席巻していた。小石川は65年を最後に東大合格者数トップ10から外れ、以降、圏内に戻ることはなかった。他の都立高の名門も相前後して、受験戦線の主役の座から引きずりおろされていく。

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