山梨県東部・富士五湖と和歌山県・紀伊水道のW地震は南海トラフの前触れか…専門家が警鐘

公開日: 更新日:

 原因は、日本列島全体がプレートの力のせめぎあいに翻弄されているためだ。

「現在、太平洋プレートは積極的に動いています。最近の地震はフィリピン海プレートが、太平洋プレートに圧縮されて起きています。今後、フィリピン海プレートの内部が割れて活断層型地震を起こしたり、フィリピン海プレートがはねあがる海溝型地震もあるかもしれません」

 これが南海トラフの巨大地震に繋がる前兆になるという。太平洋プレートやフィリピン海プレートの活動が活発化しているのは、富士五湖の地震の3時間後に起きた和歌山県・紀伊水道の地震からも分かる。

「この地震もフィリピン海プレート影響です。M5.4、深さ20kmの小規模ながら最大震度5弱の揺れに繋がった。プレート全体が広範囲に刺激されていることが分かりますし、近く、さらに南に位置する宮崎県の豊後水道や日向灘付近が動く可能性もあるので注意が必要です」

 高橋氏は、フィリピン海プレートの影響で富士山、箱根山、伊豆大島、三宅島などでの火山活動の活発化や地震が起きる可能性も指摘する。すでに起きている西ノ島新島や軽石が話題になった「福徳岡ノ場」の噴火もその一環とみている。

 大阪管区気象台の担当者は紀伊水道の地震について「南海トラフ地震の予兆ではない」と話しているが、77年前には12月7日に昭和東南海地震が起きている。心構えは必要だ。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    民泊運営に高いハードル…負動産化する別荘地を抱える所有者の悩み

  2. 2

    お膝元の横須賀は「総理誕生」ムードに沸く? 地元住民が小泉進次郎氏に言いたいホンネを聞いた

  3. 3

    小泉進次郎氏のトンチンカンが止まらない!「大学に行くのがすべてではない」「改憲はファストパス」まで飛び出す始末

  4. 4

    小千谷市ひと・まち文化共創拠点ホントカ。(新潟県)読書もイベントも楽しめる独創的な9つのスペース

  5. 5

    過去最悪の死者数…クマ被害が日常生活や地域経済に与えるこれだけの影響

  1. 6

    八王子市民はなぜ萩生田光一を選んだのか…裏金問題で非公認、“統一教会キラー”にも敗れず7選の背景

  2. 7

    血税が国民民主党の「ホテル代112万円」に消えた…“浮かれ不倫”玉木雄一郎代表に問われる説明責任

  3. 8

    骨折部に注射してたった3分で固定可能! 中国で革命的な接着剤が開発され大注目

  4. 9

    “行間”を深読みできない人が急増中…「無言の帰宅」の意味、なぜ分からないのか

  5. 10

    9月19日から運用開始「スマホ保険証」はほぼ無意味…医療機関や患者を惑わす数々の“落とし穴”も

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が楽天・辰己涼介の国内FA争奪戦に参戦へ…年齢、実績的にもお買い得

  2. 2

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  3. 3

    囁かれていた「Aぇ!group」は「ヤベぇ!group」の悪評判…草間リチャード敬太が公然わいせつ容疑で逮捕の衝撃

  4. 4

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  5. 5

    ソフトB風間球打にはイップス疑惑…昨季のプロ野球“女性スキャンダル三羽ガラス”の現在地

  1. 6

    高市総裁は就任早々から人事で大混乱…女性応援団たちに“麻市内閣”ポストの目はあるのか?

  2. 7

    一発退場のAぇ!group福本大晴コンプラ違反に「複数人関与」疑惑報道…旧ジャニ“インテリ”枠に敬遠の風向き

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    崖っぷち渋野日向子に「日本人キャディーと縁を切れ」の声…外国人起用にこれだけのメリット

  5. 10

    くも膜下出血で早逝「ブラックモンブラン」41歳副社長の夫が遺してくれたもの…妻で竹下製菓社長が告白