大阪でコロナ死続出!吉村“言い訳”知事が説く「高齢者と若い世代の生活圏が近い」の真偽

公開日: 更新日:

 なぜ、大阪のコロナ死者数は多いのか。府内の1日当たりの死者数は25日まで4日連続で東京超え。ところが、吉村知事は目の前の惨状に“言い訳”を繰り返している。

「専門家に聞いても分かりません」──。死者突出の理由について、吉村知事は「よう分からん」の一点張り。その一方、「高齢者と若い世代の生活圏が非常に近いんじゃないか」との説明を重ねている。

 はたして、吉村知事の言い分は正しいのか。総務省統計局の「日本の統計2021」によると、65歳以上の高齢者が人口に占める割合は全国で28.4%。大阪は27.6%で東京の23%よりも高いが、全国よりは低い。大阪の高齢者数がとりわけ多いわけではないのだ。

 加えて、2019年の国民生活基礎調査によると、大阪府内の「3世代世帯」の割合は2.5%。都内(1.8%)より若干高いものの、全国(5%)の半分に過ぎない。ちなみに、大阪市内に限れば1.4%である。1.8%の都内区部の方が「3世代」で住んでいる世帯が多い。

 もはや「高齢者と若い世代の生活圏が近い」との主張はデタラメだが、吉村知事は19日のバラエティー情報番組でも「もともと大阪って狭いところに高齢者の施設もたくさんあります」と“自説”を開陳。高齢者施設に関する情報を集めたウェブサイト「有料老人ホーム情報館」によると、都内の高齢者施設数が1097で、府内が541。1平方キロ当たりの施設数を算出すると、東京の0.46に対し、大阪は0.28だ。「狭いところにたくさんある」とは言い切れない。

 第4波に見舞われた昨年5月から、大阪のコロナ死者数(人口100万人当たり)はワーストを独走中だ。言い訳知事にはもうウンザリだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    山口達也さんの“再出発”に賛否…TOKIOを連想させる「社名」にドン引きするファンも

    山口達也さんの“再出発”に賛否…TOKIOを連想させる「社名」にドン引きするファンも

  2. 2
    Kōki,と工藤静香の“セレブ母娘”はどうする? 小松菜奈が「シャネルの顔」大抜擢の快挙

    Kōki,と工藤静香の“セレブ母娘”はどうする? 小松菜奈が「シャネルの顔」大抜擢の快挙

  3. 3
    長澤まさみ美脚を惜しげもなく披露 「シン・仮面ライダー」ショッカー怪人役で圧倒的存在感

    長澤まさみ美脚を惜しげもなく披露 「シン・仮面ライダー」ショッカー怪人役で圧倒的存在感

  4. 4
    武田鉄矢まさかのガーシー擁護…「金八先生」のイメージ完全崩壊で宮迫博之と同レベルに?

    武田鉄矢まさかのガーシー擁護…「金八先生」のイメージ完全崩壊で宮迫博之と同レベルに?

  5. 5
    大谷の鬼気迫る咆哮が浮足立つベンチのムードを変えた…メキシコ戦サヨナラ勝利の舞台裏

    大谷の鬼気迫る咆哮が浮足立つベンチのムードを変えた…メキシコ戦サヨナラ勝利の舞台裏

  1. 6
    「罠の戦争」大反響の最終回! 竜崎総理のまさかの展開に《モデルは安倍さんじゃん》とネット騒然

    「罠の戦争」大反響の最終回! 竜崎総理のまさかの展開に《モデルは安倍さんじゃん》とネット騒然

  2. 7
    篠田麻里子との不倫疑惑で訴えられた起業家の今…貝になって“静観”したやんごとなき事情

    篠田麻里子との不倫疑惑で訴えられた起業家の今…貝になって“静観”したやんごとなき事情

  3. 8
    中村倫也ロスで“独身最後の砦”松下洸平に注目集まり…ブレーク前夜に“匂わせ”投稿の噂

    中村倫也ロスで“独身最後の砦”松下洸平に注目集まり…ブレーク前夜に“匂わせ”投稿の噂

  4. 9
    メッツ千賀“ゴーストフォーク”ようやく解禁 ここまで封印させたベテラン指揮官の深謀遠慮

    メッツ千賀“ゴーストフォーク”ようやく解禁 ここまで封印させたベテラン指揮官の深謀遠慮

  5. 10
    一人暮らし20代女性宅クローゼットから直属上司が…発見までの一部始終と仰天の侵入回数

    一人暮らし20代女性宅クローゼットから直属上司が…発見までの一部始終と仰天の侵入回数