プーチン大統領が送り込んだ「ゼレンスキー暗殺部隊」の正体 傭兵400人がキエフ入り
軍事ジャーナリストの世良光弘氏はこう言う。
「ロシアにおける民間軍事会社の先駆けであるワグナーは、従業員およそ5000人を抱え、そのうち2000人ほどが戦闘員とされています。ロシア連邦軍や警察出身者が多くを占めますが、現地採用も少なくない。プーチン大統領が関与する海外作戦の多くに従事し、シリアやスーダン、マリなどでも活動。ウクライナ東部紛争が勃発した2014年以降はドンバス地域で親ロ派を支援しています。正規軍ではなく、傭兵がなぜ暗殺指令を請け負ったのか。それはビジネスとして任務にあたる彼らの方が士気が高い上、ウクライナ当局に拘束された場合に国家的な関与を否定できるからです。作戦の成否は分かりませんが、プーチン大統領が信頼しているのは間違いないでしょう」
ウクライナ南部のヘルソン州当局は、倉庫から軍服1000着が盗まれたと発表。ウクライナ兵に偽装したロシア工作員への警戒を呼び掛けている。
邪魔者の暗殺はロシアのお家芸だが、プーチン体制下で露骨化。お茶に毒を盛られた反政権活動家のナバリヌイ氏は一命を取り留めたが、政権批判を続けた女性記者は最終的に射殺された。チェチェンの元大統領代行は爆殺され、野党指導者は銃殺された。ゼレンスキー大統領は乗り切れるか。