部長さんのためのテレワーク講座「ホスト編」会議のはじめ方の終わり方
マナーコンサルタント西出ひろ子さんが解説するテレワークマナー。今回は「ホスト」を任された時のマナーだ。
◆一人で抱えず「共同ホスト」「連絡係」
ホストの役割は大まかに6つ。
①参加者への「アポイント」の依頼
②戻ってきた意見をもとに「開催日時」を確定・通知
③「参加者リスト」や「会議資料」を準備
④会議室URLやID入りの「招待メール」を送信
⑤会議当日、会議室をオープン
⑥会議中の進行役を務める
病気や緊急事態で対応できなくなることもあり得るため、あなた一人で抱え込まず、信頼のおける参加者「共同ホスト」(場合に応じて「連絡係」)をお願いすることをオススメします。
◆「アポイントメントの依頼」はメールで
全員に一斉に行え、文章が残るのでメールがオススメ。全員の予定、使用するミーティングアプリがわかり、それに基づいて会議の日程が確定したら日程確定の通知をします。アポイントメント依頼時にミーティングアプリを伝えます。さらにオンライン名刺交換を行いますが、「お手数かとは存じますが、参加者の皆さまのお名前を事前に頂戴できますとありがたく存じます」とひと言添え、相手から情報(名刺)を得ることができれば、その後のコミュニケーションがスムーズになります。
◆「参加者名簿」を作成して共有する
名簿があると、連絡漏れも起きにくく、全員に共有しておくとコミュニケーションが取りやすくなります。会議資料も早めに準備を。
◆「招待メール」は2回送る
1回目は開催日時が決定したとき、2回目はオンラインミーティングの前日か当日。また自動作成される招待メールのタイトルは会議の内容に変更しておきましょう。電話以外の「遅刻・欠席時の連絡手段」も明記を。
◆当日は「誰より早く」入室して準備
これも決まりごとではありませんが、ホストは30分前には環境整備に入り、アプリの立ち上げ状況確認をすると万が一の事態が起きてもリカバリーができて、約束の時間に開催できるでしょう。慣れていない初めての場合は1時間前くらいから準備をしておくと安心です。チェック項目は、①インターネットに遅延なく接続できるか②カメラの写り具合、音声は問題ないか③事前に届いた資料類がすぐに開けるか④共有機能は問題ないか⑤会議映像・音声を録画・録音できるか。録画・録音する場合は、必ず参加者に伝え、同意を得ましょう。
◆「進行役」として発言しやすい雰囲気をつくる
自己紹介は、ホスト→自社の役職の高い人から→取引先の役職の高い人からの順。全員の役職を把握しておくと進行がスムーズ。
◆「会議室閉鎖」と「お見送り」
取引先の退室を待ち、自社の役職順に退出。ホストは誰もいなくなってから退出。参加者がなかなか退出しない場合は「それでは会議室を閉じさせていただきます」と一声かけてから閉じましょう。
(取材・文=中森勇人)