値上げラッシュ「インフレ対応」の貯蓄生活とは? 目減りしていく資産もある
「ガソリンや食料品、サービス価格の値上がりが相次ぎ、家計を直撃しています。しかし、今年はあらゆる価格が軒並み上昇するでしょう」(中堅メーカー営業担当者)
実は、プラスチックなどの樹脂系、機械部品をはじめ、値上がりは多岐にわたっている。
「取引先との交渉で値上げが決まっても、さらなる値上げ要請がくる。この春に値上がりしたものは、夏ごろにさらに値上がりします。いま、そんな状態なのです」(前出の営業担当者)
モノやサービスの価格が値上がりするインフレは世界的な傾向で、これからさらに本格化する。超低金利の日本では、円安が進んで輸入価格が上昇中だ。家計は手痛い打撃を受ける。
これまで続けてきたデフレ下での貯蓄生活は、大転換を迫られている。例えば、デフレとインフレでは、1万円の価値はどうなるか。
物価が下がるデフレ下では、1万円で買える量は増える。貯蓄でお金を増やせば、そのお金の実質的な価値は上がる。
一方、物価が上がるインフレは、これとは真逆になる。同じ1万円で買える量は減るので、貯蓄してもお金の価値は目減りすることになる。