岸田首相は「被害者とホントに会ったの?」被害救済新法に意欲も野党に広がる“疑問”
「今国会に法案を提出できるよう精力的に作業を進めていく」
訪問中のインドネシア・バリ島で16日、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の被害救済新法について、こう明言した岸田文雄首相(65)。今週中に与野党の幹事長らに示す法案の概要に関し、「法案の土台として寄付適正化のイメージをまとめ、まずは与党に示し、議論を開始してもらう」と説明した。
被害救済新法をめぐっては自民、公明両党による幹事長、国対委員長会談で、今国会での成立を目指す方針を確認している。だが、悪質な寄付勧誘を禁じる新法について、マインドコントロールの定義や寄付上限の目安を設けること、などを求めている野党と法案の中身ついて隔たりがあるとみられ、先行きは不透明だ。
そんな中、野党議員らの間で疑問の声が広がっているのが、岸田首相と旧統一教会の被害者との面会の事実だ。
「凄惨な経験を直接うかがい、政治家として胸が引き裂かれる思いがした」
岸田首相は8日、旧統一教会の被害者らと「内々に面会した」と説明。被害救済法案の今国会提出に強い意欲を示していた。この発言は翌9日の新聞各紙で報じられ、ネット上でも、《岸田首相が本気になった》、《被害者の声が岸田さんに届いた》などと評されていた。