海の上でも活字がないとダメ! ノンフィクションは航海の参考書
昨年の太平洋単独横断には、ポルトガル人の航海者・マゼランの「最初の世界一周航海」を持っていきました。マゼランは南アメリカ大陸のマゼラン海峡を発見し、大西洋から太平洋に出てフィリピンまで太平洋を横断しました。人類史上最高の大航海だったと思います。
かつては航海中に随分たくさんの本を読んだもの。ボクらの世代は活字が好きで、海の上でも陸の上でも活字がないとダメなんです。
航海中は本を読みやすい。波に揺られながら読むのが、何とも心地よく、航海前、ヨットに本を積んだだけでうれしい気持ちになるものです。
アメリカの作家、ジャック・ロンドンの「馬に乗った水夫」を読んだ時は、彼と同じ航路でサンフランシスコからハワイに向かったことを実感しました。彼は本の中で「北東貿易風に乗ってハワイに向かう時は、舵も帆も操作はいらない」と書いていた。彼は海のことを本当によく分かっているな、と感心しました。風に乗ったまま、何もせずにのんびりハワイに向かいました。