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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

秋篠宮家の誰が悠仁さまを学習院から遠ざけた? “皇族が通う学校”という枠組みを忌避

公開日: 更新日:

「秋篠宮家がなぜ、ここまで学習院を敬遠されたのか、いまだによくわからない」と嘆くのは学習院大文系教授。秋篠宮家の長男・悠仁さまが学習院初等科でなく、お茶の水女子大学付属小学校に入学したのはちょうど10年前。幼稚園もお茶大付属だったのでごく自然な進路とも映ったが……。

「学習院幼稚園が2年保育なのに対し、お茶大付属は3年保育。秋篠宮さまと紀子さまは3年保育を望まれていると聞いていたので、関係者たちはそれなりに納得していた。小学校からは当然、これまでの慣例通り、初等科に来られるものと思い込んでいた」

 自身も初等科OBで事情にも詳しい文系教授はこう話す。学年は違うが、秋篠宮さまと同じ時期に初等科に在学していた。なお、秋篠宮さまの1学年下の紀子さまは4年生に上がる時、初等科に編入。5年生の1学期まで在学して、父の仕事の関係でオーストリアに。中学1年2学期から学習院女子中等科に復学した。

「世間では紀子さまが悠仁さまの学習院入学を避けたと見る向きが多いようですが、私は秋篠宮さまの意向が強く働いている気がします」(同)

 女性誌の皇室記事では悠仁さまの教育に関し紀子さまがクローズアップされることが多く、批判の的になりやすい。しかし、学習院を本当に忌避しているのは秋篠宮さまではないかという。

「皇族が通う学習院という枠組みにはめ込まれるのが不本意だったのでしょう。悠仁さまにはもっと自由に学ばせたいとの思いがあった。大学まで学習院というレールに乗せられた自分と同じ思いをさせたくないと」

 こう話すのは元宮内庁担当記者。決定的だったのは大学進学の時。家禽類や魚類に関心があった秋篠宮さまはそうした研究ができる大学に進みたいと考えていた。

■大学で家禽類研究をしたかった秋篠宮様

「秋篠宮さまは当時皇太子だった父の明仁上皇に学習院とは別の大学を目指したいと相談したんです。明仁さまはハゼ研究の世界的権威であり、自分の気持ちを理解してくれるものと思っていたら答えはNOだった」(前出の記者)

 結局、秋篠宮さまは学習院大法学部に入学するが、「言い方は悪いがアリバイ的なもの」にすぎなかった。そして妥協点として大学と並行して進化生物学研究所に通い、家禽類研究に精を出した。

「でも、学習院での学園生活がまったくの無駄だったとはいえないはず。サークル活動を通じ、紀子さまとも出会われたわけですから」(前出の文系教授)

 現在、筑波大学付属高校2年の悠仁さまは小学校時代から続ける赤坂御用地でのトンボ研究に余念がないという。父・秋篠宮さまがアリバイを強いることはなく、「大学から学習院に来られる期待は0%」(同)が衆目一致するところ。戦後、皇室に生まれた皇族で、悠仁さまが学習院の地に一度も足を踏み入れたことのない最初の一人になるのは確実のようだ。



◆田中幾太郎の著書「名門校の真実」」(1540円)日刊現代から好評発売中!

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