75歳以上の医療費「窓口負担2倍」に…岸田政権が的外れ少子化対策で後期高齢者を狙い撃ち

公開日: 更新日:

 また、岸田政権が高齢者を狙い撃ちにしようとしている。75歳以上の後期高齢者の「医療費負担」を2倍にするつもりなのだ。

 現在、後期高齢者が病院で医療費を払うときの窓口負担は、原則1割となっている。後期高齢者でも一定の所得がある人は2~3割負担となっているが、後期高齢者の約70%は1割負担だ。ところが岸田政権は、12月中に社会保障の改革工程表を策定し、その工程表に、後期高齢者の負担引き上げを盛り込む方針だ。

 後期高齢者の窓口負担を2割に引き上げるのは、岸田政権が打ち出した「異次元の少子化対策」の財源を確保するためだ。

 少子化対策には年間3兆円台半ばの追加財源が必要となる。政府は、このうち1兆円超を社会保障の歳出改革で捻出する方針だ。

 当初、岸田首相は「新たな国民負担は求めない」としていたが、モノ分かりがよく、文句を言わない後期高齢者に負担させるつもりらしい。

 しかし、窓口負担が2倍になれば、安易な医者通いは減るだろうが、後期高齢者が診療を控えて体調を悪化させ、結果的に医療費が膨らむ恐れもある。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  5. 5

    オリックスまさかのドラフト戦略 「凶作」の高校生総ざらいで"急がば回れ"

  1. 6

    ヤクルト2位 モイセエフ・ニキータ 《生きていくために日本に来ました》父が明かす壮絶半生

  2. 7

    オリ1位・麦谷祐介 暴力被害で高校転校も家族が支えた艱難辛苦 《もう無理》とSOSが来て…

  3. 8

    “代役”白石聖が窮地を救うか? 期待しかないNHK大河ドラマ『豊臣兄弟』に思わぬ落とし穴

  4. 9

    福山雅治は"フジ不適切会合参加"報道でも紅白で白組大トリの可能性も十分…出場を容認するNHKの思惑

  5. 10

    バスタオル一枚の星野監督は鬼の形相でダッシュ、そのまま俺は飛び蹴りを食らった