ペットの便がおかしい 検便は持参せず受診先で直性採取すべき理由

公開日: 更新日:

 それらを確認できて細菌性胃腸炎なら、治療は抗生物質ですが、多くは注射です。もう一度、ワンちゃんやネコちゃんを連れて来てもらう必要があります。

 金魚や亀を飼っていて水槽があったり、散歩の途中にたまり水があったりして、そういう水を飲むと、ジアルジアと呼ばれる原虫が寄生、下痢が止まらなくなることがあります。その便を持参されても、乾燥していると、独特な動きを確認できないばかりか、最悪の場合、まったくいないように見えてしまうのです。便の持参のみでは見落としの原因となります。

 ジアルジアの場合は、一般的な下痢の治療では治りません。通院しながら、駆虫薬を5~8日投薬します。

 獣医師が便を検査するとき、直接直腸から採取します。そうすれば、乾燥のリスクはゼロで、原因となる細菌や寄生虫がいないリスクも、それらの動きが悪いリスクもなく、最も有効です。

 こうしたことがあるため、便の異常があるときは、ペットと一緒に受診することが重要です。ちなみに、一部の動物病院では、検便に「浮遊法」という方法を使用している施設があるようですが、手間賃を上乗せするための方便でしかなく、まったく無意味。寄生虫の確認は、顕微鏡での観察で十分です。

(カーター動物病院・片岡重明院長)

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  3. 3

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    やす子の毒舌芸またもや炎上のナゼ…「だからデビューできない」執拗な“イジり”に猪狩蒼弥のファン激怒

  1. 6

    羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評

  2. 7

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」