「稼げる研究」優先の壁に阻まれ研究休止に…マンパワーの問題解消が再開の条件
「経済的波及効果。その点を疑問視されました」
近畿大学原子力研究所の一室で、所長の山西弘城氏は肩を落とした。
超微細な穴がたくさん開いた「多孔質体」の顆粒にトリチウム水を吸着させる──。新たなアイデアに取りかかった頃、山西氏が参加した近大と民間企業の研究チームは資金獲得のため、政府系の補助金を申請した。
文科省所管の国立研究開発法人「科学技術振興機構」の「A-STEP」という産学共同研究の支援プログラムを探し出し、応募した。しかし、審査の結果は不採択。補助金は拒まれてしまった。
「2020年8月に届いた通知には技術について『十分興味深い』と書かれてありましたけど、制度の趣旨からも致し方ない判断でしょう」
A-STEPは募集要項に〈研究成果の社会還元を目指す〉とうたうが、〈国民経済上重要な技術として実用化すること〉が大前提。要は「稼げる研究」以外は支援の対象にならないということ。国立大学法人法の「改悪」にも通じる「カネにならない研究はいらない」という政府の傲慢さの表れだ。
■関連記事
-
日本の皇族存続への危機と「愛子天皇待望論」 皇室典範改正で旧宮家の男性が「養子」に…受け入れ可能な4宮家が抱える難題とは
-
クラフトウイスキーを飲む旅に出る 【富山・三郎丸蒸留所】ウイスキー造りを五感で体験 樽工房を一般に公開している希少な蒸留所
-
パブ&ビアバー 珠玉の一杯をじっくり味わう ビアライゼ'98(東京・新橋)「ビールメーカーが生みの親なら、注ぎ手は育ての親。最後に一杯を完成させるんです」
-
風を感じてビールをグビッ! 最高にうまい外飲みが楽しめる3軒 サカナヤマルカマ(神奈川・鎌倉)刺身と総菜で一杯…魚屋の角打ちはもはや料理屋レベル
-
注目の人 直撃インタビュー 相次ぐ情報漏洩…サイバー攻撃は誰が何の目的でやっているのか? セキュリティーの専門家に聞いた
-
ウイスキー初心者へ おいしい一杯に出合う方法教えます「Bar Tenderly」の宮崎オーナー「最初から氷と合わせるともったいない」
-
世界一の店も取材 ブルワリーで飲んで食べる東西4軒 「MacKenDy」(神奈川・辻堂)年間王者は200リットル級 飲んべえが集うブルーパブ


















