「狂犬病ワクチン」接種義務を猶予できるケースは? 体調や性格に合わせた対応も必要

公開日: 更新日:

 一度アナフィラキシーを起こすと、次の接種ではさらに過剰な反応が引き起こされるリスクが高い。最悪、ショック死もあり、このことも聞いていたそうですから、飼い主さんの気持ちも分からなくはありません。私見ながら集団接種が各地で行われる4月に免疫異常に関連する病気が相次ぐのは、ワクチン接種の影響があると思っています。

■「狂犬病予防注射猶予届」を発行

 法律上、ワクチン接種を拒否することはよくありませんが、獣医師がかかりつけのワンちゃんについてワクチン接種による危険が生じると認められる場合は、「狂犬病予防注射猶予届」を発行して保健所に猶予をお願いすることも可能です。

 当院では、ワクチン接種のときに必ずステロイド剤を同時に推奨量接種しています。ステロイド剤は、免疫反応を緩やかにする効能があり、重篤な副反応の発現が抑えられていると認識していますが、それでも体調を崩すワンちゃんには、翌年度以降の接種は危険と判断し、猶予届を発行することもあるのです。

 また、高齢で寝たきりに近い、慢性疾患で治療中などのケースも、副反応リスクの高さから猶予届の対象になります。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑