出生数「過去最少75万人」の衝撃…そして子育て支援拡充「月5800円」という異次元のショボさ

公開日: 更新日:

「次元の異なる少子化対策」の異次元レベルのデタラメが国会で明らかになっている。

 厚労省は27日、昨年の人口動態統計(速報値)を公表したが、出生数は75万8631人。8年連続で過去最少を更新した。1983年の約150万人から40年で半減という惨状だ。

 岸田首相は「少子化は待ったなしの課題」と力むが、言葉とは裏腹に子育て世帯への支援拡充策はショボショボだ。問題は「子ども・子育て支援金制度」に基づく給付額のセコさである。

■おむつ代にもなりゃしない

 加藤こども政策相は26日の衆院予算委員会で、「子ども1人当たりの給付拡充額を算出すると平均約146万円になる」と説明。「1000円超」の可能性が浮上した負担額から注目をそらす狙いのようだが、「146万円」とはオギャーと出生してから18歳までの年間給付の総額だ。単純計算で年7万円、月換算では約5800円ぽっちだ。

 これじゃあ、おむつ代にもなりゃしない。新生児のおむつ交換目安は1日当たり10~12回。総務省の小売物価統計調査によれば、紙おむつは全国平均で10枚入り約330円。おむつを1日10回替えるとすると、1カ月9900円の出費だ。月5800円なんて「ないよりかはマシ」なレベルに過ぎない。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  2. 2

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  3. 3

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  4. 4

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  5. 5

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  1. 6

    大炎上中の維新「国保逃れ」を猪瀬直樹議員まさかの“絶賛” 政界関係者が激怒!

  2. 7

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  3. 8

    維新の「終わりの始まり」…自民批判できず党勢拡大も困難で薄れる存在意義 吉村&藤田の二頭政治いつまで?

  4. 9

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 10

    SKY-HI「未成年アイドルを深夜に呼び出し」報道の波紋 “芸能界を健全に”の崇高理念が完全ブーメラン