裏金「政倫審」ドタバタ見送りは自民党の嫌がらせ? 岸田首相リーダーシップ欠如バレバレ

公開日: 更新日:

 開催をめぐって二転三転だ。

 自民党派閥の幹部が裏金事件について説明する衆院政治倫理審査会(政倫審)は、与野党が合意していた28日の開催が見送られることになった。

 27日の協議では、国会議員のみの傍聴にとどめたい自民側と、テレビカメラも入れて全面公開を求める野党側との溝が埋まらず調整が難航。苦肉の策で自民側が提案したのは、政倫審に出席予定の幹部5人のうち、報道陣への公開に応じる意向を示している安倍派の西村前経産相と二階派の武田元総務相の2人を先行して、28日の政倫審に出席させる方針だった。

 ところが、この提案の直後に自民側は西村氏の出席を撤回。さらには武田氏も1人だけ出席することに難色を示したことで、協議は決裂。白紙に戻ってしまったのだ。

「野党側は、政倫審の開催を来年度予算案の衆院採決の前提と位置付けていた。当初は28、29日の政倫審開催を受けて、来年度予算を3月1日に採決するスケジュールを描いていたが、これで難しくなった。年度内の自然成立が確実になる3月2日までの衆院採決も不透明だ。それも、自民党内が勝手に混乱しているから困ったものだ。総理の求心力低下が露呈してしまった」(自民党国対関係者)

 26日の衆院予算委員会では、立憲民主党の野田元首相が「政治倫理審査会は『完全公開でやれ』と指示したらどうですか」と岸田首相に問いただす場面もあった。岸田首相は「本人の意思を尊重するという規定に基づき……」とゴニョゴニョ。煮え切らず、トップとして力強く指示を出すことができない。「火の玉となって自民党の先頭に立ち、信頼回復に努める」はずの岸田首相のリーダーシップ欠如が際立つばかりなのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    夏の京都に異変! 訪日客でオーバーツーリズムのはずが…高級ホテルが低調なワケ

  3. 3

    中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

  4. 4

    不倫報道の福原愛 緩さとモテぶりは現役時から評判だった

  5. 5

    ヒロド歩美アナ「報ステ」起用で波紋…テレ朝とABCテレビの間に吹き始めた“すきま風”

  1. 6

    中日立浪監督「ビリ回避なら続投説」は本当か…3年連続“安定の低迷”でも観客動員は絶好調

  2. 7

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  3. 8

    夏休み到来! 我が子をテレビやゲーム、YouTube漬けにしない「割と簡単にできる方法」

  4. 9

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 10

    新庄監督は日本ハムCS進出、続投要請でも「続投拒否」か…就任時に公言していた“未来予想図”