昨年のマーメイドS覇者ビッグリボンは故郷の下河辺牧場で繁殖入り…菊花賞馬キセキの“全妹”の第二の馬生は?

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繁殖牝馬になると体が大きくなる

 繁殖牝馬は、どんな生活なのか。

「ヒトのアスリートは現役時代、低カロリー高タンパクの食事とトレーニングで体をつくりますが、引退して母になったら赤ちゃんを妊娠して出産するための食事に変わりますよね。繁殖牝馬も放牧地から厩舎に戻ると、カイバを食べますが、その中身は現役時代とは違います。お腹の子供にしっかりと栄養を伝えられるようなものです。ただ、食べるだけで運動不足になると、難産になりやすいので、運動と食事のバランスはきちんとチェックしています。ウチには120頭の繁殖牝馬がいて、ほかの繁殖牝馬と一緒に放牧地を駆け回りながら適度に体を動かし、青草とカイバで栄養を取る毎日です」

 牧場に戻って5カ月ほど。わずかな期間でも母として体つきが変わってきたという。

「ヒトも妊娠するとホルモンバランスが変わり、つわりがあったりするでしょう。馬も妊娠すると体つきが変わって、丸みを帯びてきます。妊娠して9~10カ月もすると、出産に備えてお乳も張ってきますから。繁殖牝馬になると、体が大きくなるんです。話はそれますが、競馬の主催がJRAになる前のうーんと昔だと、300キロとか400キロの小柄な牝馬は一度繁殖を経験させて体を増やしてから再び競走馬に戻ることがありました。いまの日本ではありえませんが、欧州では時々、そんな牝馬がいます」

 〈別表〉の成績欄には出走レースの結果とともに馬体重も記している。それを見れば分かるように、21年2月7日の新馬戦から引退レースとなった23年11月12日のGⅠエリザベス女王杯まで、馬体重はほぼ500キロ前後で安定している。

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