袴田巌さん無罪確定に検事総長が“負け惜しみ”談話…弁護団事務局長「正直腹が立つ」と苦言

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 さらに検事総長の談話では「本判決(再審判決)は、その理由中に多くの問題を含む到底承服できないものであり、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容」と批判しつつ、袴田さんが長期にわたり不安定な状況に置かれていたことにも思いを致し「熟慮を重ねた結果、控訴が相当ではないと判断した」などと負け惜しみとも取れる理由をつづっている。

「今後は弁護団会議で国家賠償請求訴訟をどうするのかを議論しています。果たして警察と検察に落ち度はなかったのか。両者は裁判所が認定した(証拠捏造などの)判決内容だけにとらわれず、検証することが必要だと思います」(小川秀世弁護士)

 袴田さん事件の捜査に携わった静岡県警の津田隆好本部長はきのう、報道陣の取材に対し、袴田さん本人に警察として謝罪する意向を示した。しかし、検察、警察がそれ以上にやるべきなのは、捜査の落ち度の再検証ではないのか。

  ◇  ◇  ◇

 角川歴彦氏(KADOKAWA前会長)が人質司法で精神的肉体的苦痛を受けたとして、国相手に2億2000万円の損害賠償を求めた裁判が始まった。関連記事【もっと読む】では、権力と闘う言論人・出版人としての、思いのたけを聞いた。

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