著者のコラム一覧
髙橋裕樹弁護士

「すべては依頼者の笑顔のために」がモットー。3000件を超す法律相談実績を持ち、相続や離婚といった身近な法律問題から刑事事件、企業法務まで何でもこなすオールマイティーな“戦う弁護士”。裁判員裁判4連続無罪の偉業を成し遂げた実績を持つ。アトム市川船橋法律事務所。

批判多い「人質司法」に裁判所も正念場

公開日: 更新日:

 2歳の義理の娘に暴行し死なせたとして、1審で懲役12年の実刑判決を受けながら、控訴審でも無罪を主張している男性が7月26日、釈放されました。外出時にGPS端末を身に着ける、男性の母親を監督者として定めることが保釈の条件でした。今回のケースは控訴審の審理が終結し、判決を迎えるだけの段階での保釈だったので、異例といっていいでしょう。というのも、第1審で実刑判決を受けた被告人の場合、刑務所への収監から逃れるために逃亡するリスクがあるため保釈が非常に認められにくいのが実情なのです。

 しかし、こうした実情は正しいのでしょうか。

 裁判が確定し終わるまでは、あくまで罪を犯した疑いをかけられているだけの一般人です。

 読者諸兄も自分に置き換えて考えてみてください。身に覚えのない犯罪で逮捕勾留され、起訴されたとします。当然、自身の身の潔白は自身が一番わかっているわけですから、疑いを晴らすために最も効率的に必要な証拠を集めることができるのはほかでもない自分自身です。ところが勾留が続いてしまえば、被告人は疑いを晴らすための行動が極端に制限され、家族や友人と会う機会も奪われ、長い長い拘置所での孤独の中で戦う意欲も薄れていってしまいます。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か