無人餃子店ブーム一服で閉店ラッシュ…失敗しても運営会社が痛くない懐事情

公開日: 更新日:

「当初は自社の土地や遊休資産を利用する飲食店が中心で、事業再構築補助金の利用スキームが浸透して以降、駐車場業者や不動産会社も参入するようになりました。加盟者の多くが法人とみられます」

 事業再構築補助金は新市場進出や事業再編を行う中小企業向けの補助金制度。中小企業の場合、経費に占める補助率は2分の1から3分の2に及ぶ。無人餃子店の初期投資は低いもので300万円台だった。

 そんな無人餃子店ブームもピークアウトしている。消費者に飽きられたことが主な要因だ。

「コロナ禍で中食需要が高まったため成長しました。冷食のジャンルでは元々、唐揚げと並んで餃子は人気。コンビニで買えるスイーツのような競合店も多くはない。フライパンで簡単に調理でき、外出できない家庭で特別感を演出できるメリットもありました。しかし今では、外食需要が回復し、“無人冷凍餃子”の需要が一服したんです」(飯島氏)

 物価高で節約志向が強まる中、市販品に比べ割高である点も需要減に影響しているという。餃子への依存度を下げるためか、一緒に冷凍ラーメンやアイスを売る店も増えた。採算の取れる店と不採算店の選別が進んでいる。ブームは過ぎ去ったが、事業者への影響は意外と小さいという。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か