「高額療養費」見直しへ厚労省が修正案で“幕引き”画策…患者団体の提示を逆手に妥協点探る姑息

公開日: 更新日:

 そもそも、政府の修正案は、当事者である全国がん患者団体連合会が、議論のたたき台として政府に提示したもの。いわば「最低条件」だ。それを政府は逆手に取って妥協点を探るとは、幕引き以外の何物でもない。

■もしもの保障を削るに等しい

 政府を後押しする動きも出てきた。健康保険組合連合会(健保連)などが13日、厚労省幹部と面会し、負担上限の引き上げを「予定通り」に実施するよう要望。引き上げによって保険料負担の軽減が見込めるとの理由だが、厚労省の試算によれば、見直しによる「保険料軽減額」は1人あたり年1100~5000円程度だ。月90~400円のために、がん・難病患者に負担を強いるとは血も涙もない。

「多数回該当の修正だけでは不十分。負担上限引き上げによって、多数回該当が適用されづらくなる問題を考慮していません。誰でもがんや難病を患う可能性があり、療養費制度の見直しは、もしもの保障を削るに等しい。それこそ現役世代にとって許しがたい話のはずです」(全国保険医団体連合会事務局次長・本並省吾氏)

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意